読み取る「バーコードの種類」「接続方式」「読取方式」「スキャナの形状」の違いがあげられます。
バーコードは大きく「1次元」と「2次元」に分けられます。
太さの異なる黒いバーと白いスペース(空白)を交互に並べて表現されたもので、横(水平)の一方向にのみ情報が書き込まれており、バーの高さ(垂直)方向に情報がないことから 「1次元」または、「バーコード」と呼ばれています。一方、「1次元」の横(水平)に高さ(垂直)方向の2方向に情報が書き込まれたものを「2次元」と呼んでいます。2次元コードの代表例として、「QRコード」と呼ばれているものがあげられます。
「1次元」でデータ量を増やすには、複数のバーコードを並べたり、バーコードを横に長くする方法が用いられますが、印刷面積が大きくなったり、 読み取り操作が難しくなったりするのに対し、「2次元」は、情報が高さ方向にも書き込めるため、「1次元」の数倍から数百倍の情報を入れることができ、一回の操作で読み取ることができます。
パソコンへの接続方法(インタフェース)も複数あり、おおまかに「有線」と「無線」に分けられます。「有線」には、さらに「USB接続」「RS232C接続」「PS/2接続」が、「無線」には、「Bluetooth接続」等があります。現在は、「USB接続」が主流になりつつあるようです。
パソコンのUSB端子に接続する方式。
システム側からは外部キーボードのように認識されます。
アプリケーションには、アクティブなカーソル位置に読み取ったデータが入力されます。
シリアル機器として扱い、パソコンのCOMポートを使用します。
データの入力はシリアルポート経由になりますのでアプリケーションからシリアルポート経由でデータを取り込むプログラムが必要になります。
パソコンのPS/2端子に接続する方式。
システム側からは外部キーボードのように認識されます。
アプリケーションには、アクティブなカーソル位置に読み取ったデータが入力されます。
バーコードに接触(タッチ)させて読み取る方式。
赤色LEDから放射された光でバーコードを均一に照射し、ミラーとレンズを使ってバーコードシンボルをCCDセンサに映し出します。読取率が高く誰でも簡単に使用できる点、小型でコストが安い点がメリットです。密集したバーコードから1つのバーコードを選んで読み取るような作業も可能です。
一般にスーパーやコンビニなどで見られる方式です。
バーコードから離して読み取る方式。
離して読み取ることができるため、長いバーコードの読み取りが可能です。内部に稼働部品が使われておらず、故障しにくいのが特長です。
レーザによる読み取り方式。
細いエイミングラインが見えるので、高さの低いバーコードの読み取りが行いやすいという特長があります。
また、バーコードから離して読み取りできるため、長いバーコードの読取りが可能です。
なお、レーザの特性から、CCD(離し読み)に比べて、湾曲したバーコードの読み取りに強いことが多いです。
最も一般的な、手に持って使用するタイプ。
パソコンやタブレットに有線で接続し、データを送信します。CCD方式やレーザ方式が主流です。
こちらも手に持って使用するタイプですが、形状が銃に似ていることからこのように呼ばれています。
スキャナのヘッドを起こして読み取るため、棚等のバーコードを読み取ったりするのに適している。また、有線・無線、データ蓄積できるものもある。
バーコードに接触させてペンでなぞるように読取ります。
バーコードが密集している場合でも、目的のバーコードをスキャンすることができます。
形状が、カウンタに置き易い形にしたことからこのように呼ばれています。また、卓上タイプと呼ぶれることもあります。従来の形態は、スキャナをカウンタに埋め込み、スキャナの上で商品を移動させながら読み取っていましたが、最近は、スキャナをカウンタの奥にたてて置き、その前面で商品を移動させて読み取る方法や、スキャナをスタンドに下向きに設置して、スキャナの下で商品を移動させて読み取る方法がある。これらの方法は、狭いカウンタを有効に使用するための工夫である。特徴は、手で持つことなく、ハンズフリーで商品を読み取ることができることです。また、バーコードの向きに影響なく読み取れることから、読取処理速度が高いことです。POSや検品で用いられることが多いです。問題点は、バーコードの高さが低いシンボルにたいしては、高い読取率が得られないことである。
手や指に装着して使用することからこのように呼ばれています。ハンズフリーかつ手指の動きを妨げないため、装着したまま細かい作業も可能です。
形状が、ぺんに似ていることからこのように呼ばれています。ペンのように持ち、バーコードに接触させて端から端まで軽くなぞるように読み取ります。
特徴は、バーコードが密集している場合でも、目的のバーコードをスキャンすることができたり、手でスキャンするため大きなシンボルでも読み取りがきることです。また、LEDの光源とその反射光を捉えるセンサだけを内蔵しているため、構造がシンプルで小型、軽量、低消費電流、低価格があげられます。問題点としては、バーコードシンボルの品質が悪いと高い読取率が得られないこと、人がスキャナを動かして行うため、操作に慣れが必要で、読取率に個人差が生じます。
出典:知っておきたいバーコード・二次元コードの知識(第5版)
日栄インテック株式会社
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