Data Matrix(データマトリックス)は、1987年アイディマトリックス社によって開発されたマトリックス型2次元シンボルです。DataMatrixには、ECC000、ECC050、ECC0800、ECC100、ECC140という古いバージョンとECC200の新しいバージョンがあります。また、Data Matrix(ECC200)には、正方形タイプと長方形タイプがあります。
セル数は、9×9から49×49までの奇数のセル数で構成され、誤り訂正の方法として「コンボリューション方式」を採用したDataMatrixです。データ容量を大きくすると、わずかな歪みで読み取りが非常に悪くなり、2次元コードとしての性能が劣ることから、使用されていません。
DataMatrixの初期バージョンで問題となっていた歪みを補正する機能を向上させたバージョンです。また、シンボルを小さくすることができるようになりました。
ECC200の誤り訂正には、コードの一部分が損傷した場合でもデータの復元が可能な「リードソロモン方式」を採用しており、訂正率はシンボルサイズにより異なります。読み取りできないデータに対する誤り訂正率は27.1%~38.9%、誤読したデータに対する誤り訂正率は14.2%~25%であり、シンボルが小さくなるほど訂正率が高くなります。なお、ECC200は、シンボルサイズにより訂正率が自動的に決定されるため、訂正率を決定することはできません。
最小セル数は10×10セルで、最大セル数は144×144セルで、必ず偶数セルで構成されています。また、データセルが24×24以上(シンボルサイズ26×26セル以上)になった場合、シンボルを分割し1ブロックは24×24セル以上にならないようにしています。正方形タイプに登録できる最大データ量は、数字で3,116字、英数字で2,335字、バイナリで1,556字です。長方形タイプに登録できる最大データ量は、数字で98字、英数字で72字、バイナリで47字です。
また、このシンボルにはダイレクトマーキングなどの白黒反転して使用する場合のために、白黒反転像についても規格化されています。
誤り訂正率が高く、情報密度も高いことから、アメリカでは部品のマーキング(ダイレクトパーツマーキング(DPM))に使用されたりしています。
出典:株式会社キーエンス よくわかる2次元コードの基本
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