業務用のプリンタとしては、一般的に伝票作成用のラインプリンタ、書類印刷用のページプリンタ、値札やラベル類を印字するタグ・ラベルプリンタの三種類あります。
このうちラインプリンタは、ドットインパクト印字方式が前提で、その印字精度及びプリンタの印字制御方式からみると2次元シンボルの印字には現実的ではありません。
ページプリンタについては、多くはトナー式の印字方式と1インチ当り300~800ドット程度の解像度を持っており、印字品質としては2次元シンボルの印 字に充分なものがほとんどですが、現状において内部フォントとして2次元シンボルを内蔵した機種はなく、WindowsないしMacintoshのプリンタドライバを介して、パソコン側で作成した2次元シンボルのグラフィックイメージを他のドットマップデータと共にプリンタ側に展開して印字するしかありません。従って、WindowsないしMacintoshに対応するパソコン用の2次元シンボルのフォントないし、2次元シンボル作成編集専用のソフトがサポートされている2次元シンボルのみが印字可能です。
タグ・ラベルプリンタについては、これは通常バーコードプリンタとよばれている感熱ないし熱転写式のものが主流ですが、これらは通常インタフェー スの仕様がダムプリンタの仕様にはなっていないため、パソコン側でフォントの境界線をなだらかに処理した2次元シンボルデータをビットマップで送って印刷 する方式は発行速度が非常に遅くなり、現実的ではありません。従って、2次元シンボルについてはプリンタ内部フォントをコマンドで制御して印字させる方式となりますが、タグ・ラベルプリンタにおいては、ページプリンタと違い、2次元シンボルフォントの対応機種は多いです。ただし、メーカー及び機種により、2次元シンボルに対応できるかどうか、又、対応できる2次元の種類は何なのかを各プリンタメーカーへ問合せ確認が必要です。
印字密度については、通常の1次元バーコードが印字できるほとんどのタグ・ラベルプリンタは1インチ当り200ドット(感熱・熱転写式プリンタではヘッド 密度7.6本/mm~8本/mm)以上をサポートしているので、「2次元シンボル対応製品」と確認ができれば、あまり意識する必要はありません。
A:ほとんどの機種が別途1次元バーコードも内蔵フォントとして持っています。
現実的には1.のプリンタ3区分の中で、1次元と2次元を共通印字でき、しかも実用に足りる印字速度で利用するにはそれぞれの2次元シンボルを内蔵フォン トとして持つバーコードプリンタ(タグ・ラベルプリンタ)が最も確実な選択だと思われます。
A:プリンタと消耗品(ラベル・タグ・リボン等)の導入費用については通常の1次元バーコードが印字出来る消耗品とプリンタの費用に準じたものであり、タ グ・ラベルプリンタの例でいえば、プリンタは仕様により1台当り数十万円から数百万円、タグ・ラベルは大きさ、材質にもよるが数十銭から数円までのものがほとんどです。
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