読取率と誤読率で決まります。
読取率は、バーコードシンボルをスキャンする回数に対する読取回数で計算されます。
読取率は、バーコード印刷の品質、バーコードリーダの分解能、アナログデジタル変換回路、そしてデコーディングアルゴリズム、読取方法によって決まります。
これらの中でもバーコード印刷の品質による影響が最も大きく、ボイド(欠陥・傷)やスポット(汚れ)がなく、エレメントエッジがフラットで、しかも細バー太バー比が規定以上あり、さらにコントラスト(明暗)が充分あれば、どんなバーコードリーダでも100%に近い読取率になります。
次に影響力の大きい要素は、バーコードリーダの分解能です。分解能がバーコードシンボルの細バー幅より大きくては読取率は低下し、逆に高過ぎても読取率は低下します。分解能が高すぎるとバーコードシンボルのボイドやスポット、エレメントエッジの影響を受けやすくなるからです。
CCDスキャナやレーザスキャナが高い読取率を持っているのは、スキャン回数が多いからです。バーコードリーダの読取率を比較するにはFRR(ファースト・リード・レート)を調べる必要があります。
誤読率は、バーコードシンボルの読取回数に対する誤読回数で計算されます。
誤読率は、バーコードシンボルのバー構成、つまりシンボル自体の持つ特徴と、バーコードの印刷品質、バーコードリーダの分解能、アナログデジタル変換回路、デコードアルゴリズム、データチェック機能、読取方法によって決まります。
バーコードシンボル自体の持つ誤読率は、CODE39では、300万文字に1文字、チェックデジット付では、1億4900万文字に1文字、UPCでは、14万5千文字に1文字というデータがあります。
ITF(Interleaved 2 of 5)についてはデータがありませんが、誤読率は他に比べ高いので桁数チェックを行うのが一般的となっています。
バーコードの印刷品質は、誤読率に極めて大きな影響を与える要素です。バーコードシンボルは、1本のバーエレメントが太かったり細かったりしても、あるいは、ボイドやスポットによりバーエレメントが1本増えたり減ったりしたように認識できたとしても、読取不能となるだけで誤読になることはありません。
し かし、何本かのバーエレメントが変化すると、違った文字に誤認識することがあります。
したがって、バーコードの印刷品質管理は極めて重要です。
なお、誤読率を少なくするもう1つの方法としては、デコーダ側でのチェック回数を増やすことや桁数チェックがあります。
出典:新改定版 知っておきたいバーコードの知識(第7版)
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