バーコードリーダは、接続する端末(ターミナル)の種類によって様々なインタフェースがあり、次に代表的なインタフェースについて説明します。
USBとは、universal Serial Busの略語で、キーボード、マウス、モニター、プリンタ、イメージスキャナ、モデム、オーディオ、そして、RS-232C( シリアルポート)で接続されるバーコードリーダやOCR等の様々なインタフェースを一つの共通な方式に統一するために開発されたインタフェースです。最大127台までの周辺機器を同じインタフェースでサポートすることができます。しかもプラグ&プレイ機能により様々な周辺機器を接続するだけで簡単に使用することができます。また、バスパワードと言って+5Vの電源供給を受けることができるので、RS-232Cでは、電源供給のためのACアダプタが必要でしたが、これを省略することができます。
現在は、USB接続が主流になりつつあります。システム側からは外部キーボードのように認識され、アプリケーション側では、アクティブなカーソル位置に読み取ったデータが入力されます。
RS-232Cは、バーコードリーダで最も代表的なインタフェースで、シリアルポートとも呼ばれています。
RS-232Cは、モデムのインタフェースとしてCCITTのV24、V28の勧告に基づき規格化されたもので、パソコンの標準インタフェースとしてバーコードリーダを初め、OCR、磁気カードリーダ、バーコードプリンタ等の様々な入出力機器の接続に使用されています。
RS-232Cは、送信線と受信線の他に何本かの制御線で接続されます。制御線は、送信要求(RTS)と送信可(CTS)、データセットレディ(DSR)とデータターミナルレディ(DTR)程度の簡単な制御で送信することが多いです。
TTLシリアルは、RS-232Cインタフェースと同じ通信手段ですが、信号レベルが+5VのみのTTLレベルです。これは、RS-232Cの±12Vのレベルに比べ接続距離は非常に短くなりますが、+5V単電源で済むことからハンディターミナルとの接続によく利用されています。
TTLシリアルの論理には、定常状態がマークレベルとスペースレベルの2種類があります。
PS/2は、IBM社のパソコン製品「PS/2」で採用されたものが業界標準として広まったもので、1980~90年代にデスクトップパソコンにマウスやキーボードを接続するための標準的な端子として広く普及していましたが、現在は、USBやBluetoothに徐々に置き換えられ、現在は、あまり見なくなりました。
PS/2端子の形状は、丸い6ピンのミニDINコネクタで、本体と周辺機器の間で同期式のシリアル方式で通信できるほか、5Vで電力を供給して駆動します。
OCIAは、Optical Coupled Interface Adapterの略で、光結合インタフェースの意味です。このインタフェースは、NCRがPOSターミナル用とバーコードリーダのインタフェースとして開発したもので、データ転送速度は0.3Mビット/秒と高速でノイズに強いという特徴があります。しかし、同期式通信であるために回路が複雑になるという問題があります。
バーイメージは、その名のとおりバーコードのバーとスペースをそのまま電気信号に変換して、TTLレベル又はオープンコレクタで出力する方式です。バーをLowレベルにして出力する方法とバーをHighレベルにして出力する方法があります。
バーイメージは、端末(ターミナル)にデコーダ機能が内蔵されていて、そのデコーダを利用してバーコードリーダを接続したい時に使用します。この時、バーコード信号は、バーコードリーダのスキャンごとに出力されますので、デコーダにその処理能力が必要です。
ワンドエミュレーションは、CCDスキャナでレーザスキャナを従来のペンスキャナのデコーダに接続するためのインタフェースで、バーイメージインタ フェースの一種です。
ペンスキャナのデコーダは、高速のデータを処理できませんので、同じデータは一度のみの出力にし、その信号の速度も遅くしたものです。
したがって、バーコードリーダは読み取ったバーコードを一度デコードしてから、元のバーイメージ信号を作成して出力することになります。
キーボードウエッジは、その名のとおりキーボードとパソコンの間にバーコードリーダを割り込ませるためのインタフェースです。具体的には、バーコード リーダをパソコンのキーボードに接続し、キーボードをバーコードリーダに接続します。こうすることにより、キーボードとバーコードリーダの信号が、キー ボードポートに入力されます。
キーボードウエッジでは、バーコードの読み取りデータが、キーボードの信号に変換されてキーボードに入力されますので、キーボードとバーコードを区別す ることなく、同時に使用することができます。したがって、従来のアプリケーションソフトに何の手を加えることなく、バーコード入力を併用することができるのです。
出典:知っておきたいバーコード・二次元コードの知識(第5版)
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